生まれつきの歯の黄ばみって治る?
コーヒーやワインなどの飲食物や喫煙などによって、黄ばんでしまった歯は、白くすることが可能です。しかし、生まれつきの歯の黄ばみは治すことができるのでしょうか?実は、生まれつきの黄ばんだ歯であっても、輝くような白い歯にする方法があるのです。
生まれつき歯に黄ばみがある原因とは?
生まれつき歯が黄ばんでいる場合には、次のような原因が考えられます。
原因① エナメル質形成不全症(MIH)
歯の状態:黄色・茶色・濃い白色に変色
歯の表面のエナメル質が正常に形成されておらず、生まれつき歯表面のエナメル質が脆い状態である、エナメル質形成不全症(MIH)が原因になります。
母親が妊娠中の疾患や服薬、早産などが原因であると指摘されていますが、はっきりとした原因は解明されていません。
原因② テトラサイクリン歯
歯の状態:黄色・灰色に変色・縞模様がある
永久歯が顎の中で形成される出生直後から8歳頃くらいまでに、「テトラサイクリン系抗生物質」を多量に投与されたことが原因になります。
テトラサイクリン系抗生物質は、昭和40年代頃の薬に用いられていましたが、現在ではほとんど使われていません。そのため、昭和40年代生まれの方に多い症状だと言えます。
原因③ 体質や遺伝
歯の状態:黄色っぽく見える
歯のエナメル質が薄いという体質が原因になります。薄いエナメル質によって、内部の暗い色が透けてしまっていることによって、歯が黄ばんで見えます。
また、歯の色に大きな影響を与える歯の象牙質は遺伝の影響を受けやすいことから、遺伝も歯の黄ばみの原因であると考えられています。
生まれつきの黄ばみがある場合の対処法
歯を白くする代表的な対処方法としては、次のような方法があります。
・ホワイトニングする
・歯磨き粉で磨く
・歯専用のマニキュアをぬる
・プラスチックの樹脂を貼る
最近では、手軽さと効果の高さから、「ホワイトニングする」と「歯磨き粉で磨く」という方法の人気が高くなっています。
生まれつきの黄ばみはホワイトニングで白くなるのか
ホワイトニングは、歯科クリニックやエステサロンなどで受けることができます。
エステサロンなどで行うホワイトニングでは、歯の表面の汚れを落とすことが主流になります。
一方、歯科クリニックで行うホワイトニングでは、歯のエナメル質に沈着した有機物の着色を分解して漂白します。そのため、歯を内側から白くすることができます。
歯の象牙質も漂白できるため、ホワイトニングを行うことで、生まれつき黄ばんでいる歯でも白くする効果が期待できます。
市販の歯磨き粉で生まれつきの黄ばみは白くなるのか
市販の歯磨き粉の中には、歯の再石灰化を促す作用のあるフッ素が配合されたものがあります。そのような歯磨き粉を使用することで、歯の黄ばみを改善できる場合があります。
しかし、歯を漂白する成分である「過酸化水素」や「過酸化尿素」は、日本の法律によって市販の歯磨き粉には配合できなくなっています。
そのため、市販の歯磨き粉では、生まれつきの黄ばみを白くすることが難しいと言えるでしょう。
生まれつきの歯の黄ばみを白くしたい場合には、歯科クリニックでホワイトニングを受けることがおすすめになります。さらに、クリニックで販売されている専用の歯磨き粉によるケアを継続することで、白い歯の状態を長くキープできます。